本の紹介
★「情景師アラーキー」が再現プロジェクトを絶賛。自ら書籍化のプロデュースに参画!
城郭・古建築模型作家である著者による詳細な考証のもと、古写真の中の熊本城を縮尺1/150で超精密再現! なんと畳4畳半ほどの巨大ジオラマとして出現した熊本城は瓦の数まで正確を目指し、これまで制作された模型やCGの精度をはるかに凌ぐ完成度を誇る。そこで見えてきたのは「石垣の城」と称されている熊本城が、本来は、天守に匹敵する櫓や巨大な城門がひしめき合う「過剰建築の城」だった事実。古絵図や高精細古写真を総合的に検証し、本丸全体を緻密に考証、建物の“立体形状”を明らかにする過程は新たな研究成果といえる。平成28年の熊本地震で甚大な被害を被った熊本城の早期復興を願いつつ、今まで知られていなかった熊本城の真の姿を明らかにする城郭ファン、歴史ファン必携の一冊です。
◆本書の構成
[巻頭グラビア] よみがえった熊本城 ―明治三年の本丸完全再現―
(古写真の中の熊本城がそのまま現れたかのようなリアルな模型写真を掲載)
[第一章] 重要資料を読み解く
(模型制作の根拠となった古絵図、古写真資料をフルカラーで解読)
[第二章] 熊本城模型考証記 ―失われた建物を徹底解明―
(古絵図、古写真、石垣遺構を総合的に読み解き、建物の「立体形状」を明らかにしていく過程を解説)
[第三章] 熊本城模型制作記 ―そのこころと技―
(巨大ジオラマはどのようにして完成したのか?著者の模型観とそのテクニックを網羅した制作現場の記録)
[第四章] 模型写真で見る本丸の建物
(模型写真と模型図面で本丸内の主要建物を個別に解説)
[第五章] よみがえりつづける熊本城
(明治期に失われた熊本城と熊本地震からよみがえりゆく熊本城。建築物の運命を辿る)
[特別寄稿] 「熊本城模型の意義」 熊本城調査研究センター 木下泰葉