新紀元社 / Shinkigensha

成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです7

成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです7

シリーズ名:モーニングスターブックス
巻数:7
著者:時野 洋輔
イラスト:ちり
定価:本体1,200円(税別)
四六判 324ページ
ISBN 978-4-7753-1632-0
発行年月日:2018年10月18日
在庫:在庫僅少

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本の紹介

無職の俺、貴族になる!?

異世界アザワルドに転移した無職の青年イチノジョウ。
ハルワタートやキャロル、マリーナらともに旅を続けるが、無職を極め、謎のスキルで見知らぬ場所に飛ばされる。
日本にいるはずの妹ミリと衝撃の再会を果たしたイチノジョウは、ミリとともにデイジマ島に向い、
離ればなれのハルワタートと合流しようとするが――。

「小説家になろう」開催「ネット小説大賞」金賞受賞作、シリーズ第7巻!

「ほら、私が幼稚園に通う前に、おにいと一緒に池に行ってザリガニ釣りをしたじゃない」
「あぁ、あったな……てか、よく覚えているな、そんなこと」
「そんなことじゃないよ。私にとって、おにいと一緒に過ごした十二年間の一日一日が、とても大切な日々なんだから」
 ……ミリ、俺との生活をそんな大切に思っていてくれたのか。
 それなのに、俺が先に死んでしまったせいで……。
「面接に落とされた一回一回が、おにいにとってとても苦い思い出のように」
「余計なことを言うなっ! 思い出しただけでも悲しくなる」
 俺は面接百連敗のひとつひとつを思い出し、涙を流して叫んだ。
 しみじみとした空気が一気に吹っ飛んでしまった。
 もしかしたら、俺の中にあった、先に死んでしまったという罪悪感を払拭させるための、ミリの作戦だったのかもしれない。もっとも、俺の中の罪悪感は確かに減ったが、悲痛な記憶があふれてくる。
 その悲しみを癒すためにも、せめて魚が釣れたらいいんだが、全然釣れないな。一匹でも釣れたらレベルが上がるんだが。
 ちなみに、現在の俺の第二職業は釣り師レベル1の状態になっている。

 

 

 有事の際には、そこで皆と落ち合う約束になっていた。
 しかし、逃げ回りながら、どこにあるのかもわからない冒険者ギルドを探し出すのは非常に困難だ。
(人数が増えている……仲間を呼んだ?)
 ただでさえ少なかった逃げ場が減っていく。
 まだ冒険者ギルドの場所すらわかっていない、しかもこちらから攻撃できないという条件も加わっている。
(圧倒的な危機……しかし……)
 ハルワタートは微笑んだ。
 負ける気がしない。
 広場に誘い込まれたハルワタートの耳には、もう誰の言葉も届かない。
 彼女は楽しむことにした。
 この戦いを──久しぶりに味わうスリルを。
(これが──この力が、ご主人様が私に与えてくださった力っ!)
 周囲の人間がハルワタートを捕らえようと、一斉に襲いかかってくる。
 だが、ハルワタートはその攻撃を読み、空へと跳躍した。
 男たちの頭が激突する。ハルワタートはそのまま屋根に飛び移り走った。
「ご主人様! 私は──ハルワタートは、必ずあなたのもとにたどり着きます!」

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